匂いと香りのセミナーで鰹節工場に行ったばかりですが、まだまだ書き足りませんので今回のSweetSmellは鰹節の基礎知識についての追加版です。
まず鰹節の定義ですが鰹節とは捕れた鰹をゆでた後、煙で燻して燻製とし、乾燥させ、黴(カビ)を生やして保存食品としたものです。歴史的には江戸時代の紀州で、燻製することで、魚肉中の水分を除去する煤乾法を考案して、現在の荒節に近いものが作られるようになったそうです。鰹節には荒節、枯節、本枯節があります。主に製造法による違いですが、生の鰹から生切り、煮熟(煮る)、焙乾(いぶす)までの製造過程でできたものを荒節といい、製造期間は20日ほどです。そしてその後に修繕・整形、日乾(にっかん:天日干し、黴付け)まで施したものを枯節といいます。さらに天日干しと黴(カビ)付けを3〜4回繰り返し、出来上がりまでに3〜6ケ月もの期間を要したものが本枯れ節です。ちなみに鰹削り節(花かつお)とは黴付けしていない荒節を削ったもので、黴付けを繰り返した鰹節(枯節、本枯節)を削ったものは鰹節削り節と言います。
核酸の1つであるイノシン酸を多く含むことで知られ、グルタミン酸(主として昆布)、グアニル酸(干ししいたけ)と併せることでの“うま味の相乗効果”が知られています。他にアミノ酸、ビタミン、ミネラルなどの栄養素を持ち、これらは300以上の香り成分の中の3-メトキシフェノール、2-エチル-3-メチルピラジン、3-エチルフェノールなどと共にGABA受容体応答を有意に亢進させて、気分を落ち着かせたり、抗酸化作用や高血圧の抑制をきたしたりします。
鰹節は枕崎、山川、焼津が3大拠点で鰹節の出汁は今やフランスなどでも注目されています。将来鹿児島の香りが更にインターナショナルになることを願います。
日本アロマセラピー学会学術総会が12年ぶりに福岡にて開催されます。目標は参加者数600人です。
6年前熊本で成功したので、今回は福岡で楽勝かと思いきや、広告、ブース出展などの面では8月現在少し苦戦中です。アロマセラピーが世間的にブームである一方、本学会においては色々と問題を抱えているため逆風が吹いてるのかもしれません。
今回は貸会議室で3時間会議のあと、ランチ(写真:博多KITTE梅蘭)でも会議の続きを2時間しました。今回は各実行委員が積極的かつ平等に意見を出し合えていることが6年前とは大きな違いで、一致団結が見られており気運は高まっています。本稿12月号ではいい結果が書けるといいのですが。
某先日、ラ・ロシェル福岡に行ってきました。御存知フレンチの鉄人坂井宏行(鹿児島出身)シェフのサテライトです。
チーズやスイーツではなく、なんと円筒状のバターが2種類ワゴンで運ばれてきます。ジビエ系が美味しく前回のピジョン(鳩)に続いて今回は鴨肉をマディラ酒ソースで頂きました。このソースはワインで言えばフルボディな、どっしりとした香りです。次回は定番のオレンジソースをリクエストしてみたいです。