先日、第12回日本アロマセラピー学会(平成21年10月 札幌)に参加しました。今年はポスターにて“耳鼻咽喉科における嗅覚検査の実際”を発表してきました。
ポスター発表は国際学会(AChemS:95年サラソタ)以来だったので、作成ノウハウもすっかり忘れていました。興味のある参加者のみと直接ディスカッションができるので、非常に有益と思います。人が多いのを避けてか、発表の時間帯以外も意外と傍聴者が訪れたので、準備以外でも絶え間なく忙しい1日でした。
今年の他の演題で印象に残ったのは以下の如くです。(敬称略)
- 特別講演 味覚と嗅覚―切っても切れない関係 / 當瀬規嗣(札幌医大細胞生理学)
- 視覚・聴覚における光や音、また触覚における皮膚の温度覚・痛覚などとは異なり、嗅覚・味覚はともに化学物質が感覚を引き起こす刺激になっているという共通点がある。
- 市民講座 薬学教育とアロマセラピーの可能性 / 塩田清二(昭和大学第一解剖学)
- 全ての遺伝子の3%が嗅覚遺伝子。フランスは91年まで保険適応。ベルギーは現在も30種類が保険適応。
- 教育講演 メディカルアロマセラピーとは? / 山下真理(横浜薬科大)
- アロマタッチ:服を脱がないマッサージ、またはマッサージをしながらの芳香浴
アロマ回想法:芳香浴しながらの自由な記憶の連想想起を促す
(例:花のにおい→アメリカの花壇 木のにおい→新しい家)
花よりも果物の香りの方が良い記憶想起が多い。
- ワークショップ 不眠症の整形外科治療―睡眠姿勢の指導とアロマセラピ― / 山田朱織
(16号整形外科)
- 寝返りをうちやすい適切な睡眠姿勢を独自の枕調整法にて保つことが不眠症の改善になると、マスコミにも数多く出演。睡眠時無呼吸症候群との関係(この睡眠姿勢にて気道拡大は期待できるかなど)を質問できなかったのが心残りでした。