第68回 平成29年7月22日(土) 16:10〜18:00
キッズセミナー part7(参加者10名)


■■ 1) 院長先生のお話 においの重要性、においが大切な仕事について ■■

質問においが判らないとどういうことが困るか考えてみましょう。

刺身などの生鮮食品は見た目に変化なくとも、腐りかけているかもしれません。それはにおいで判断せざるを得ないので、嗅覚は重要です。

■■ 2) 何のにおいか判るかな?(スティック型嗅覚検査) ■■

質問できるだけ自分の言葉で表現してみましょう。

カレー、蒸れた靴下は四択問題で、バラは選択肢なしの早当てクイズとしましたが、さすがに今回は少し問題が易しかったようです。

■■ 3) 自分の鼻の中をのぞいてみよう ■■

質問においを感じる部分の嗅裂部を確認しよう。

鼻腔用内視鏡で参加者全員に自分の嗅裂部を観察してもらいました。嗅裂部の開存度チェック以前に、鼻汁が多い子が数人見受けられました。

■■ 4) 母と子の印香と折敷作り ■■

▼調香師 莵道竈門

調香師 莵道竈門

昨年当院の第61・62回セミナーをご担当頂いた調香師の堀之内夕子先生(屋号:莵道竈門)の指導にて印香の型抜きとそれを入れる折敷(折り紙)を作成しました。材料に使用するのは、沈香、白檀、龍脳、丁子、大茴香、山奈、桂皮、菊花、甘松、かっ香、乳香、麝香などを粉状に調香したものです。これらは古代から嗅いだり焚いたりして役立て、また宮中や仏教でも宝にされてきたものであり、また自分の健康の為や魔をはらうもの、幸運、権力や教養の証として使われてきたものでもあります。

▼印香作り

印香作り

▼印香と折敷

印香と折敷

まずこの調香したものに水を加えて良く揉みほぐします。適量の水を加えると独特の硬さになるのですが、これは水の質にもよるそうで御神水やいわゆる名水がより適しているそうです。次に鳥、金魚、莵、紅葉、銀杏などの形をした金製の型にて型取りをしました。出来上がったものを2〜3日置いて乾燥させれば完成で、これを印香と言います。その場で火を付けてみると白檀のにおいが蚊取り線香のにおいへと変化しました。折敷は子供らは楽々折っていましたが私には結構難しかったです。また今回肉桂の木を初めて見ました。

■■ 5) 和菓子と白湯 ■■

▼和菓子

和菓子

鹿児島の老舗和菓子屋である「かるかん元祖明石屋」の今月の和菓子(岩清水、夏木立、めざめ、鬼灯、玉清水、向日葵)など)を白湯とともに頂きながら、家族ごとに自己紹介と本日の感想を述べてもらいました。

子供らにとっては“香道”は新鮮にうつったようで集中して取り組むことができたようです。私は型取りをしていて、子どもの頃の六月灯の型取り(材料は紙粘土のような・・?)を思い出しました。次回のキッズセミナーは来年1月頃に第8弾を開催予定です。