先日福岡(アクロス福岡)にて開催された第10回アロマセラピー学会で口演してきました。会員は原則医療従事者で、現会員数が約3000名と年々増加しております。
演題名は"妊婦・授乳患者における蒸気吸入(ティートゥリー)の有用性"です。以下に簡単に示します。
(対象と方法)
(結果)
ほとんどの患者にてくしゃみ回数・鼻汁回数の減少、鼻閉塞の軽減を認め、重症度分類でも10例にて改善を認めた。
(考察)
ティートゥリーの主成分であるテルピネン-4-オールが単球から産生されるIL-1β、TNF-α、PGE2などの炎症性サイトカインを抑制するために症状が軽減されるのではと考えた。
(結論)
ティートゥリーを用いた蒸気吸入は、鼻アレルギー患者に対する症状改善に効果を認め、内服・点鼻液の副作用が懸念される妊婦・授乳婦に対しての補完・代替療法となりうる可能性が示唆された。今後、症例数を増やした上で、精製水単独群とティートゥリー群との比較検討も必要と思われる。
他には香りと摂食調節、香りと自律神経などの基礎系な演題やスポーツアロマ、"香気"漢方、フィジカルピーリング、など興味深い話題が目白押しでした。前夜の懇親会ではアロマで著名な先生方との談義や名刺交換に花を咲かせました。私の家内がフィジカルピーリングのコメンターとしてイベントホールのステージに立ち、羨ましく思いました。(ちなみに私の講演は小会議室でした)