皆さん、風邪をひいて鼻が詰まった時に“味がおかしい”と感じたことがあると思います。
例えば、今、鼻をつまんでカレーを食べたり、コーヒーを飲んだりしてみて下さい。いつもとまるで味が違うことに気付くでしょう。このように風味とは、嗅覚と味覚を渾然一体として感じる感覚のことです。そのため味覚は正常でも、嗅覚が悪いだけで味をおかしく感じてしまうのです。
においが分からなくなると、主婦の方は調理の味付けが困るでしょう。すなわち自分がご飯をまずく感じるだけではなく、家族に料理が下手になったと言われかねません。
調理師・コックの方においては、料理がまずくなって店の評判が落ちることは個人的に重大な問題です。それに加えて、においがわからないことにより鮮度の落ちた食物を見落とし、食中毒をきたすことなどは店の信用を失墜させ、社会的にも重大な問題だと思われます。
それくらい嗅覚は重要視されるべきです。