第83回 令和5年9月7日(木) 19:00〜21:30
covid-19とアロマセラピー(参加者20名)
イルコルティーレ(福岡市中央区)
第83回を迎えた当院セミナーです。コロナ禍でもう開催できないのではと思っていましたが、西別府先生、友香Nsに強く後押しされて、今回も福岡市大名にあるイタリアンレストラン イルコルティーレにて開催しました。福岡での開催は4年ぶり8回目です。テーマはもちろん新型コロナウイルス感染症です。西別府茂先生の乾杯で会は始まりました。講演に先立ち、全員自己紹介を行いました。大人数のわりにスムーズに終了できました。
続いて松島正太郎先生から「covid-19予防のための精油選択」という演題でご講演頂きました。松島先生は20年以上理学療法士、針灸師を担う傍ら、NARDJAPAN認定アロマ・トレーナーを最近取得され、自院にサロン「アロマの学校」を併設し、アロマテラピーの知識・技術習得の場の提供や、人材育成に力を入れておられます。講演は、基礎研究にてコロナウイルスが結合する受容体ACE2の発現を抑制する精油としてはレモン(リモネン)、ゼラニウム(シトロネロール)が代表的で、他にはラベンダー(リナロール:77.1%)、カユプテ(1.8シネオール)、ユーカリグロブルス(1.8シネオール:94.9%)、ユーカリレモン(シトロネロール:83.4%)、ベルガモット(リモネン)などの報告がある(カッコ内は主要芳香成分とACE2阻害作用率)、免疫グロブリンIgAは粘液中でも安定で抗ウイルス効果を発揮する、ユーカリ油は鼻腔の線毛運動を強く活性化する、などの内容でした。
アメリケーフのショートパスタ、ローストビーフ&ルッコラなどの料理の後は恒例の匂いと香りのクイズです。香りを嗅いでどのように感じるか独自に表現するクイズで、決して銘柄当てクイズではありません。審査員は福田店長です。ミニグラスに1口分だけ注がれた飲み物のにおいを全員に嗅いでもらい、イソジン、うがい液、当帰芍薬散、樽、赤いマニュキア、ナフタリン、樟脳、バルサン、発酵した杏、養命酒、鼻がギャーとする感じ、棺、ニホンザルのポマード、注射、危険な香りなどの回答があった中、「樽に落ちたエタノール」と答えた田中さんが優勝されました。使用されたアルコールはフェエルネットブランカというイタリア産のアマーロ(リキュール)でキナ、ルバーブ、カモミール、シナモン、リンデン等27種類ものハーブが使われているそうです。最後に、友香Nsから閉会の挨拶をして頂き、自由解散としました。
お店との打ち合わせでコロナ禍前の感覚で打診したところ温度差を感じ、コロナの影響を肌で感じました。開催時間を約2時間と聞いていたためか、会終了間際に電車の都合で帰途に着く参加者も数名いたので事前に終了時刻は21:30と達示すべきだったと思いました。参加者は参加経験者と初めての参加者が半々で、福岡、久留米、柳川、武雄、熊本など九州の多方面から参加頂きました。ある意味、鹿児島(通常80人ほど)より参加人数が少ないため、福岡の方が企画しやすい、準備しやすいという利点があります。なので、そのうち福岡県内でも久留米あたりでセミナーを開催してみたいです。